中古車を買ってお得に使いたいけど、高い買い物でもあるため
- 「中古車の注意点はどこ?金額も高いから知りたい!」
- 「買うときにの注意点を具体的に知りたい」
- 「修復歴ある中古車は買っていいの?」
と、気になる方が多くいます。
筆者は車好きで整備士もやっていたため、車の良し悪しの判断も分かりますし、たくさんの失敗事例を見てきました。
中古車を購入するにあたりお店選び・中古車選びなど注意点があります。
ただ、初心者には大変難しい内容となってきますので、この記事では「かんたんに」「いますぐ実践できる」注意点をお伝えし、失敗しない中古車の購入方法法をお伝えしていきます。
この記事を読むには10分程度かかるでしょうが、
- 「中古車購入に失敗したくない方」
- 「お得な中古車をゲットしたい方」
は必ず最後までお読みください。
整備士としての有資格者の筆者が知りうる最高の中古車選びの方法をお伝えします。
それでは本題の方に参りましょう!
Contents
中古車の注意点って何があるの?最低限抑えておきたい中古車のデメリット
「中古車=再利用品」であるため、何かしらの欠点(デメリット)は付き物です。
「すべてが新品で完璧な状態じゃないとやだ!」という方はそれこそ新車の一択しかありません。
この記事を読んでくださる皆様は少なからず、「中古車に興味がある」方々だと思います。
中古車を購入する上での注意点やデメリットをよく理解することで、新車よりお得に感じることは多くなります。
ここからは、中古車を購入する前に抑えておきたい下記の8つのポイントについてご紹介しながらデメリットに対しての対応方法を解説していきます。
- 中古車の状態にアタリ・ハズレがある
- 中古車の状態を一般人が見抜くことはできない
- 修理歴・メーター戻しなど偽装の可能性がある
- グレード・オプションのこだわりにあったものが見つからない可能性がある
- 価格の妥当性を判断するのが難しい
- 車が痛みやすい地域がある
- 購入時期によって価格の変動がある
- 相場より高い値付けの可能性がある
注意点1:中古車の状態にアタリ・ハズレがある
新車にも個体差があるように、中古車でも当然のことながらアタリ・ハズレがあります。
同じような外観、走行距離であっても、壊れやすい車とそうでない車が存在するのです。
「安かったけど壊れない」という方もいれば、「相場より高いのによく壊れる」という方も実際にいらっしゃいます。
くじ引きのように車を買う訳にはいきませんので、アタリの車を高確率で購入するための知識をよく身につけておきましょう。
ハズレの車を購入してしまう方の特徴は下記の通りとなります。
- 価格が安いことを最優先に考えている
- 車体が綺麗であれば納得してしまう
- 販売店の評判は二の次
- 保証内容、整備記録、修復歴を確認しない
対応方法
「販売価格が相場と比べてどうか?」「安ければその理由」「保証はついているか」など安いなりの理由を踏み込んで追求する必要があります。
保証がないから安いのかもしれません。
事故で修復歴があるから安いのかもしれません。
親切な販売店であれば、細かく事情を説明してくれるはずです。
安い理由を隠していたり、良い情報しか説明しないような販売店は敬遠することをおすすめします。
注意点2:中古車の状態を一般人が見抜くことはできない
一般の方は、外観を丹念に磨き込まれている車を見たら一目ぼれしてしまうでしょう。
中古車でまず重要視するのは、ボディーの外観など見た目から判断するかと思います。
ここが中古車の大きな盲点の一つで、実は事故車で修復歴があったり、定期的なメンテナンスが行われていなかったとしても、綺麗に修復されていれば見た目では判断がつかないのです。
特にエンジン内部のことや、足廻りや下廻りの状況などはリフトアップしない限り見ることさえないでしょう。
対応方法
見た目の状態ももちろん大切ですが、点検整備記録簿などのメンテナンス記録が残っているかを確認しておきましょう。
車検や12ヵ月点検で定期的に部品が交換されているか、エンジンルームなどにオイルの交換ステッカーが貼られているかも重要なチェックポイントです。
分からないことは些細なことでも販売店に確認してみましょう。
細かい質問を嫌がる店員であれば、アフターフォローも期待できない可能性があるので注意が必要です。
注意点3:修理歴・メーター戻しなど偽装の可能性がある
事故などで車体のフレーム(骨格)を修理したり、部品交換をすると「修復歴あり」となり、中古車市場ではマイナス評価となります。
悪質な業者は事故車であるにも関わらず、綺麗に修復して「修復歴なし」と謳って販売することがあります。
綺麗に修復するならまだしも、外観だけ部品交換し、フレームは曲がったまま販売する悪質極まりない業者が存在するのも事実です。
また、一昔前に比べて少なくなりましたが、メーターの巻き戻しによる走行距離の改ざんを行う業者も存在していることを忘れてはいけません。
中古車とは言え、数十万~数百万という高額な商品ですので、アフターフォローのしっかりした販売店を選びましょう。
対応方法
「事故車」「メーターの改ざん」など、これらを素人目で見分けるのは難しいと言えます。
安心や信頼を買うという意味でも、販売店の保証が付いていることや、第三者機関(Gooやカーセンサー)の鑑定書付きの中古車を選ぶことをおすすめします。
基本的なことになりますが、店頭に並んでいる車だけでなく、販売員の接客態度などもチェックポイントの一つです。
質問の受け答えがあやふやであったり、横柄な態度であればアフターフォローも期待できない可能性があります。
注意点4:グレード・オプションのこだわりにあったものが見つからない可能性がある
新車であればご自身が追加したいオプションなどを適宜選択することができます。
「クルーズコントロール」「インチアップしたアルミホイール」「オートスライドドア」「サンルーフ」など、メーカーや車種によって新車といっても仕上りは様々です。
これを中古車で探すとなると一筋縄ではいかないのです。
「お目当てのグレードだけどオプションがない」「フルオプションだけどグレードが低い」「グレード・オプション共に理想通りだが、走行距離が多い」といったように要望が多ければ多いほど理想の中古車を探すのは時間が掛かります。
対応方法
Gooやカーセンサーといった中古車サイトを活用して効率良く検索し、ご希望の条件を登録しておくことでお知らせメールが届くサービスをうまく取り入れましょう。
また、一部の車種に特化した中古車販売店や、大手中古車販売店に相談することもおすすめです。
車種やグレードといった細かな条件を伝えておくことで、業者オークションや下取り車など、市場に流通する前の車両を探し出してくれますので見逃せません。
注意点5:価格の妥当性を判断するのが難しい
中古車の「市場価値=販売価格」というように、欲しい車の販売価格が適正であるのか見極める必要がでてきます。
市場価値というのは新車価格が高ければ高いほど上がるのかといえば、そうではありません。
世の中のニーズが多ければ多いほど付加価値というのは高まります。
中古車は販売店の言い値で値段が付けられている可能性も大いにありますので、価格の妥当性というのを見極めることが大切です。
対応方法
販売価格の妥当性を見極めるポイントとして、市場価格を調べる必要があります。
今の時代、インターネットという便利なツールがありますので、実際に販売されている価格と見比べてみましょう。
Gooやカーセンサーに中古車の価格帯が掲載されていますので、購入前に販売価格の水準をチェックしておくことをおすすめします。
【Gooの場合】
【カーセンサーの場合】
注意点6:車が痛みやすい地域がある
車の大部分は鉄などの錆びやすい材料を使用していますので、外気にさらされているボディーや下廻りなどは保管状況や地域によって痛みやすくなります。
海側に面している地域では潮風による塩害、積雪のある山間部では、冬季の間に散布する凍結防止剤などによる塩害が懸念されます。
当然、雨風にさらされている駐車場より、屋根付きの駐車場で保管しているほうが紫外線などの影響も受けづらいため、ボディーへの悪影響は少なくなります。
他にも工場地帯に車を保管していたり、周辺を走行する機会が多い車は鉄粉などでボディーが痛みやすくなりますので注意が必要です。
※鉄粉・・・工場や線路付近では目に見えない鉄の粉が空気中に舞っており、車のボディーに付着すると塗装を浸食してしまいます。
対応方法
前オーナーがどこの地域で使用していたか販売店に質問してみることと、ボディーなどの外観チェックを始め、下廻り、足廻りにサビなどの腐食がないか目視で確認しておきましょう。
各点検項目は下記の通りとなります。
【点検箇所】
ボディー | ボンネットや屋根を手でなぞるように触ってみてザラザラしていれば鉄粉がボディーに付着しています。鉄粉が付着したままですと、そこからサビが進行してしまいます。コーティング剤の乗りも良くありませんので除去が必要になってきます。 |
---|---|
下廻り | リフトアップされた状態でサビやマフラーの穴あきがないか確認しましょう。マフラーの腐食がひどい場合は交換が必要となります。 |
足廻り | コイルスプリング、ショックアブソーバーのサビの有無を確認しましょう。こちらも腐食がひどい場合は交換しておく必要があります。※1、※2 |
ゴム(ブッシュ)関係 | エンジンルーム、足廻り、室内などに使用されているゴム関係に亀裂や劣化がないか確認しましょう。ゴム(ブッシュ)は環境の変化を受けやすい部品ですので、納車前に交換可能なものは替えてしまいましょう。※3 |
※1.コイルスプリング・・・路面の凹凸によって加わる衝撃を吸収するためのバネ。
※2.ショックアブソーバー・・・路面の段差などから発生する振動を減衰する装置。いわゆるサスペンションの一部で、コイル状のスプリングと合わせて構成されています。
※3.ゴム(ブッシュ)関係・・・ドライブシャフトブーツ、ステアリングブーツ、エンジンマウント、ウェザーストリップなど。
「車のことはよく分からない!」という方は信頼できる販売店で購入することをおすすめします。
中古車販売店の選び方については後ほど『「むずかしい!」と思った方は信頼できる中古車販売店で購入するのが一番』で解説していきたいと思いますのでご覧ください。
注意点7:購入時期によって価格の変動がある
同じ車種だとしても、車がもっとも売れる3月などは値引き率が低くなったりします。
中古車が売れる時期というのはそれだけ需要が多い時期ですので、販売店は無理して値下げをする必要がないからです。
特に3月は新車販売ディーラーの決算期であること、世間的にも新生活に向けて中古車需要が高まる季節ですので、購入を急いでいないのであれば避ける方がベターと言えます。
他にはボーナス支給時期の7月、12月も中古車の需要が増える時期ですので価格は横ばい傾向にあります。
対応方法
少しでもお買い得に中古車を購入するのであれば、1年の中でも繁忙期を過ぎた4~5月は特に狙い目と言えます。
また、ゴールデンウィークや夏休みといったレジャーシーズン前はSUVの人気が高くなるなど、需要と供給のバランスを見極めることがポイントとなってきます。
注意点8:相場より高い値付けの可能性がある
「注意点5」でご説明した内容と重複する部分もありますが、他の販売店より高い値付けがされている車種もまれにありますので注意が必要です。
世間からすればスクラップも同然な中古車でも、例えば走り屋御用達の車であれば強気な販売価格を提示してきたりします。
特に「応相談」や「要相談」となっている車は希少性の高い車種が多く、販売価格は交渉次第か販売店の言い値になることがほとんどです。
車の希少性というのは世間の需要に応じて水準が変動してきますので、新車価格より高くなることもあるのが中古車の難しいところです。
対応方法
まずは世間相場をインターネットや他の販売店と比較してみましょう。
世間水準を把握した上で、「なぜ他の店より高いのか」について販売店へ確認してみましょう。
ノーマル状態に近い極上品でない限り、世間相場を大幅に逸脱した中古車は手をつけない方がベターと言えます。
続いては目的別に応じた中古車選びについて解説していきたいと思います。
目的別に中古車の注意点を解説(全5パターン)
ここからは中古車を検討する上で、個々のニーズに応じた5つのパターンを解説付きでご紹介したいと思います。
「とにかく安く買いたい!」
「高品質な中古車が欲しい!」
「売るときも高い車が欲しい!」
「ハイブリッドカーが欲しい!」
「ディーゼルエンジンの車が欲しい!」
中古車が欲しいと思う方は、概ね上記のような心の叫びがあるかと思います。
是非ともご自身にあてはまるパターンを参考にしてみてください。
とにかく安い中古車を購入する方の注意点
中古車購入にあたり、「安さ」を最優先事項にしている方はこのパターンになります。
「中古車=再利用品」というお話をしましたが、格安商品には必ず理由があります。
「なぜ安いのか」この部分をよく理解した上で購入しないと、後々大きな出費かさむことがありますので注意が必要です。
まず初めに、安い車を購入したことで失敗してしまった例をご紹介いたします。
失敗事例:格安高級車を購入後に故障多発!泣く泣く手放すことに・・・
格安中古車の中で特に多いのが、高級車を購入した後に故障が多発して維持できなくなるといったケースです。
国産のフルサイズセダンや、高級外車などは新車販売でのニーズが高く、中古車市場では買いたたかれてしまっている現状があります。
特に走行距離が多い車は格安品も多く、手頃な価格で高級車を購入することができます。
しかし、新車販売価格が高額なため、必然的に部品代や工賃も高くなりますので維持することができずに手放してしまうのです。
格安高級車に手を出す場合は、壊れたら乗り捨てるくらいの気持ちで購入するか、メンテナンスの費用も加味して購入に踏み切りましょう。
対応方法1:走行距離は10~15万kmまでにする
とにかく安い中古車が欲しい方は、走行距離の多い車が狙い目となります。
後々のメンテナンスを考えると走行距離が10~15万kmまでが許容範囲だと言えるでしょう。
10万kmを超えてくると、タイミングベルト、ウォーターポンプ、サーモスタット、スパークプラグなどなど交換が必要な部品が増えてきます。
また、冷却水などの水廻り(ラジエーター、ホース類)、エンジン廻りのオイル漏れなども気になってくる距離数とも言えます。
走行距離が20万、30万kmと極端な多走行車は、交換する部品が大掛かりな物(エンジンのオーバーホールなど)が増えてくるので、素人の方はあまり手を出さない方がベターと言えるでしょう。
【交換部品一例】
タイミングベルト | エンジンのイグニッション、バルブの開閉タイミングに関わる重要な部品。 |
---|---|
ウォーターポンプ | エンジンを適温に保つための冷却装置。 |
サーモスタット | 冷却水温を一定に保つための調節機。 |
スパークプラグ(点火プラグ) | 原動力を得るためにエンジンの燃焼室で着火させる部品。 |
ラジエーター | エンジンを冷却させるための装置。 |
対応方法2:年式は10~15年落ちまでにする
走行距離とリンクする部分がありますが、1年間の走行距離が1万kmとすると、10~15万kmに達する10~15年落ちまでの中古車を許容範囲と考えましょう。
年間1万kmの走行で定期的にメンテナンスを行っていれば、年数の割に極端に走行距離が少ない車よりも、10万kmを超えた車の方が状態の良いケースというのは少なくありません。
ポイントとなるのは定期的な点検整備が行われているかがカギとなります。
分かりやすく説明すると、
「野ざらしの低走行車<メンテナンスの行き届いた多走行車」
のようなイメージです。
綺麗な車体、少ない走行距離に目移りしないよう心がけましょう。
対応方法3:点検整備に定評のある販売店を選ぼう
安い車(良くも悪くも訳ありの車)は、どうしてもこまめなメンテナンスが必要になってきます。
身近に信頼のできる中古車販売店、点検整備工場があると、いざという時に心強い味方となります。
「身近に」というのが重要で、「自宅でエンジンが掛からない」「ライトがつかない」など不測の事態にもすぐに対応できる距離感というのが大切です。
簡単な整備士しかできない販売店や、整備内容によっては外注に出してしまう販売店ですと、整備に掛かる時間もその分掛かってしまいます。
迅速な対応と、きめ細やかな整備を行ってくれる販売店を選びましょう。
「良い販売店の見極め方」については、後程ご紹介したいと思います。
次に高品質中古車を購入する際の注意点をご紹介します。
高品質な中古車を購入する方の注意点
走行距離の少ない車や内装も新品に近い状態の新古車など、高品質車両をお求めの方はディーラーの認定中古車という選択肢が出てくるかと思います。
正規販売店の厳しい基準に則って点検整備を行い、第三者機関が中立な立場で中古車の査定をするため良質な中古車がラインナップされています。
主に試乗車や展示車に使用された新車同然な車両が多く、手入れも行き届いているため安心して乗ることができます。
また、ディーラーで購入することで、新車と同様に保証サービスを継続して利用することも可能です。
そんな高品質中古車を購入して「失敗した!」と思う方も少なからずいらっしゃいますので、失敗例をご紹介したいと思います。
失敗事例:やっぱり高い!認定中古車
「新車の金額は払いたくないけど、限りなく新車に近い状態の車を買いたい」と思うのは誰しもが思うことでしょう。
認定中古車の「高品質」「充実したアフターサービス」を魅力に感じて購入したが、後々冷静に考えてみると「新車とさほど変わらなのでは?」と思うことがあります。
中古車の品質が高ければ高いほど、当然販売価格も新車に近づいてきます。
中古車に安さを求める方であれば、長期にわたる保証期間と手厚いアフターサービスは付加価値の高すぎるサービスだと言えるでしょう。
対応方法1:新車との境界線を決めておく
高品質を重要視するあまり、新車と変わらない金額を支払うことにもなりかねません。
新車に近い状態な車が高品質なのはもはや当たり前のことです。
お買い得な良質中古車というのは、ほんの少し条件を変えるだけで見つかるのです。
許容できる走行距離を1,000km増やしてみたり、年式を更に1年古くするだけでも数万~数十万円の違いが出てきます。
「この車には予算はこのくらい!」と世間相場の平均値を基準にし、あらかじめ上限額を決めておきましょう。
続いては乗り継ぐ際に有利となる、リセールバリューの良い車の注意点を考えていきましょう。
リセールバリューが高い中古車を購入する方の注意点
リセールバリュー(再び売るときの車の価値)が高い車は、いざ売るときにも有利ですので気にして購入する方は多くいます 。
海外需要が高い車などは新車購入時と変わらない値段で買い取ってくるケースも実際にあります。
バブル全盛期に発売された国産スポーツカーなどはまさに高騰中で、当時中古で買った金額より高く売れてしまうという逆転現象まで起こっています。
一見、メリットでしかないリセールバリューの高い車を購入する上での注意点をご紹介したいと思います。
下記にリセールバリューの高い車の一例をご紹介しますが、誰もが知る人気車種が主に並んでおります。
【リセールバリューの高い車一例】
- ハイエース/トヨタ
- ランドクルーザー/トヨタ
- アルファード・ヴェルファイア/トヨタ
- ジムニー/スズキ
- GT-R/ニッサン
リセールバリューの高い車とは、国内外で人気のある車やロングセラーモデルにその傾向があります。
上記の車種でいうと、トヨタのハイエース、ランドクルーザーは中東諸国をはじめ、世界各国で人気のある車ということで10万kmオーバーでも高値で取引されています。
アルファード、ヴェルファイアはファミリー層だけではなく、これまでの高級セダンに変わって社用車などにも使用されていることもあり、需要は高まっております。
その他にはスズキのジムニー、ニッサンのGT-Rなどは熱狂的なファンが多いため価値が下がりづらい車種と言えるでしょう。
失敗事例:売値を気にしすぎて欲しい車を諦めることに・・・
中古車購入前からリセールバリューのことを気にしすぎると、本来欲しかった車とは違う車種になってしまうなど、考えがぶれてしまうことがあります。
上記の「リセールバリューの高い車一例」にあるような車種は、各メーカーどこでもラインナップしています。
「本当はキャラバンが好きだけどハイエースにした」「パジェロが好きだけどランドクルーザーを購入した」など、周りからの助言などで渋々他の中古車を購入するという方は少なくありません。
「車種に特別こだわりがない」という方はリセールバリューを重視して購入するのもありかと思いますが、好きな車がある方はあまりリセールバリューを気にしないことをおすすめします。
対応方法1:所有期間を想定して過度にリセールバリューの期待をしないこと
購入前に何年乗る予定かを考えておきましょう。
「壊れるまで乗りつぶすのか」「2年乗って車検前に手放すのか」など、購入経緯が違えばリセールバリューのことを考える必要もなくなります。
あくまでリセールバリューの高い車というのは「現時点の予測」であり、今後相場がどのように変動していくかは誰にも分からないという点を認識しておくと良いでしょう。
続きまして、ハイブリッドカーを購入する際に気をつけたいポイントをご紹介したいと思います。
ハイブリッドカーの中古車を購入する方の注意点
近年、各メーカーラインナップしてきているハイブリッドカーですが、ガソリンエンジンとは注意する点が異なりますので気をつけましょう。
ハイブリッドカーの心臓部である「モーター」を駆動させるために搭載しているバッテリーは、経年劣化によるアシスト力の低下が懸念されます。
モーターのアシスト力が低下すること、すなわちハイブリッドカーのメリットである燃費の低下につながってきます。
中古のハイブリッドカーを購入する際はバッテリーの交換時期に注目しましょう。
失敗事例:格安ハイブリッドカー購入後に想定外の出費が・・・
アシスト用モーターのバッテリーは10年、20万km を超えたあたりから劣化の心配がでてきます。
燃費の良さがハイブリッドカーの大きなメリットとなりますので、バッテリーの劣化した状態ではそのメリットを最大限に発揮することができません。
発売から10年以上経過している車種、年式の割に走行距離が極端に多い中古車はバッテリーの交換状況を確認しておきましょう。
格安で購入したものの、購入直後に突然の出費は大きな痛手となります。
バッテリー本体と工賃合わせて二十万円は費用として掛かってきてしまいますので、せっかく車両本体を安く購入してもメンテナンス費用に泣かされることになるのです。
対応方法1:バッテリーの寿命は10年20万kmと心得よう
エンジンとモーターの両方を使い分け、燃費効率の良さを実現するのがハイブリッドカーの持ち味です。
エンジンをアシストするモーターのバッテリーは、時間の経過とともに劣化してしまいます。
特に今ほど量産化が進んでいない古いハイブリッドカーほど、バッテリーの価格は高くなってしまいます。
車体本体価格がガソリン自動車よりも割高なハイブリッドカーですので、燃費の悪いハイブリッドカーを購入してしまうとせっかくの持ち味が台無しとなります。
購入価格を少しでも相殺させようとお考えの方は、長期間乗り続けることができる低年式、低走行のハイブリッドカーを選びましょう。
続いては、ヨーロッパを中心に主流となっているディーゼル車を購入する際の注意点について着目していきたいと思います。
ディーゼルの中古車を購入するときの注意点
ガソリンエンジンより「燃料代が安い」「燃費が良い」「トルクがある」など、多くのメリットがあるディーゼルエンジンですが、ディーゼル特有のデメリットがあることも心得ておきましょう。
近年、クリーンディーゼルという環境にも優しく、燃費向上にも優れたディーゼルエンジンが欧州車を中心に発売されております。
ただしこのクリーンディーゼル、メンテナンス費用に関してはガソリンエンジンより割高になってしまう傾向があります。
例として、ガソリンエンジンより割高なディーゼル専用エンジンオイルをこまめに交換していく必要があります。
「燃料が安い」「燃費が良い」というメリットはありますが、新車販売価格がガソリンエンジン車より割高であること、メンテナンス費用が割高であることを踏まえて購入の検討をしましょう。
失敗事例:燃料が軽油で安い!燃費が良い!ただしデメリットも多くなりがち
流行りのクリーンディーゼルという言葉に踊らされ、「燃料の安さ」「燃費の良さ」「トルクフルな走り」この3点に魅せられて購入したものの、「専用エンジンオイルが高い」「交換頻度も多い」という点にまず気づかされます。
環境への配慮を考えているクリーンディーゼルは、微粒子物質を除去するためのフィルターが装着されているため、指定されたエンジンオイルを使用することとこまめな交換が必要不可欠となります。
また、ディーゼルエンジン特有の「ガラガラ音」と排気ガスの匂いも気になるところです。
ガレージや住宅が密集した住宅街では少し目立つ存在となる可能性もあります。
対応方法1:ディーゼルエンジンに抵抗感がある方は無難にガソリンエンジンを選ぼう
生粋のオフローダーや、アウトドア派な方は好んでディーゼルエンジンを選んだりします。
特にディーゼルターボは坂道や道なき道をガンガン突き進んでいけるため、とても魅力的に感じる部分があります。
しかし、メンテナンス性、エンジンのガラガラ音や排気ガスの匂いなど、ディーゼルエンジン特有の「クセ」がありますので、これらが少しでもネックと感じるようであれば避ける方がベターと言えます。
次に中古車を購入する上で気になる、修復歴について解説したいと思います。
コラム:「修理歴あり」の中古車の注意点とは?
主に事故などで修理をする際、フレームの曲がりを修正したり、フレームに付随する部品の交換を行うことで「修復歴あり」の中古車として市場に出回ることになります。
修理を専門とした板金屋で綺麗に修復をすることができるのですが、悪質な販売店は見えないフレーム部分の修理を怠っているケースも散見します。
一般的には「修復歴あり」となっている車の方が販売価格は安く、部品交換だけの軽度な事故や、綺麗に修復されている車両であればお得に購入することも可能です。
「どうしても事故車は嫌だ」という方を除き、「綺麗に直っていれば良い」という方にはあえておすすめしたいと思います。
その際、後程ご説明する「優良販売店の見分け方」と「優良スタッフの見分け方」が重要になってきますので、参考にしていただければと思います。
コラム:修復歴ありの定義とは「車の骨格」を修理した車のこと
車のフレーム、ルーフパネル、ピラー、トランクフロアを修復、または部品交換をした車両のことを言います。
車の「骨格となる部分」という認識が分かりやすいかと思います。
例え事故を起こしたとしても、上記の部分が損傷していなければ「修復歴あり」とはなりませんので、お間違いのないようお願いします。
「理解はしたけどやっぱりむずかしい!」という方は中古車選びのプロにすべてお願いしてしまいましょう。
ここからは販売店選びについて解説していきたいと思います。
「むずかしい!」と思った方は信頼できる中古車販売店で購入するのが一番
中古車購入のアドバイスをここまでしてきましたが、「それでも難しいよ!」という方々は、是非とも信頼できる中古車販売店での購入をおすすめします。
中古車販売店といっても
- ディーラー系
- 街の中古車屋
- 全国展開しているチェーン店
など種類は様々です。
優良店の探し方は広告やインターネットの口コミ、家族や知人・友人の紹介などで判断すると良いでしょう。
ディーラーであればメーカーに特化した技術力がありますし、地元に根付いた整備工場であれば地域密着型の手厚いサービスを受けることができます。
このようにお店の種類によって特徴がありますので、それぞれのメリットとデメリットを詳しくご紹介していきたいと思います。
続いては販売店ごとのメリットとデメリットをご紹介したいと思います。
信頼力抜群!ディーラー系の中古車販売店で購入する
「安心と信頼のトヨタ車が好き」「走りのBMWが好き」「かわいい車が多いスズキが好き」など、メーカーに強いこだわりがある方はメーカーに特化したディーラー系の販売店がおすすめです。
メーカーを熟知した販売員とメカニックが在籍していますので、購入後も安心して乗ることができます。
購入特典としては新車と同等のアフターサービスを受けることができたり、リコール発生時にも迅速に対応をしてくれます。
「安心してメーカーの専門家に任せたい」という方はディーラー系の販売店での購入を検討してみましょう。
【メリット・デメリット一覧】
メリット | 豊富な知識と技術力がある。メーカー独自の高いメンテナンス基準を設けている。 信頼度は一番高い。 |
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デメリット | 知識が特定のメーカーに偏っている。工賃などは高め。 |
続いては地元に長年根付いている自動車整備工場のメリットとデメリットをご紹介します。
安心と信頼の実績!地域に根付いた整備工場の中古車販売店で購入する
開業50年、60年と歴史の長い整備工場は皆様の地元にもありますでしょうか?
長年地元で続けられているということは、積み重ねた信頼感を意味します。
多種多様な車種が来店するため、様々な車の特徴や性質を理解しているメカニックが多いのが特徴的です。
メーカー研修で得られないような「整備の勘」といものを心得ている職人気質な方が多く、「直るまで面倒をみる」というスタンスで向き合って欲しい方におすすめです。
【メリット・デメリット一覧】
メリット | 1人1人親身に向き合ってくれる。職人気質なこだわり抜いた整備を行ってくれる。 |
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デメリット | 最新のテクノロジーに対応できないケースがある。場合によってはディーラーに持ち込んでの対応も必要となる。 店舗によって品質・信頼のばらつきが大きい。 |
ガリバーの「クルマコネクト」や「ズバット車販売 」もおすすめ
これまで店舗型の中古車販売店が主流となっていましたが、インターネットやAIを活用したサービスも新たな中古車探しの心強い味方になり得そうです。
今回はおすすめしたい中古車購入サポートサイトを2つご紹介したいと思います。
クルマコネクト
ガリバー独自のチャットツールを使用した中古車購入にサービスとなります。
利用者は中古車選びのポイントから維持費のこと、ローンの相談まで車に関わるすべての相談をすることができます。
しかも相談無料となっていますので、「まず何から始めて良いのか分からない」という方は是非とも活用してみてください。
参考URL:【クルマコネクト】ガリバーの中古車チャット相談サービス
ズバット車販売
毎日約500台入荷するという、豊富な在庫数を誇る中古車お探しサービスとなります。
車探しのプロが手取り足取り非公開車両から厳選して車選びを行ってくれます。
もちろん登録は無料で、依頼したから絶対に購入しなければいけないということではなく、納得のいくまでご検討いただくことができます。
「自分のライフスタイルに合う車が欲しい」「車探しの時間がない」という方に特におすすめしたいサービスです。
参考URL:中古車お探しサービス(無料)【ズバット 車販売】
続いては優良中古車販売店の正しい見分け方をご紹介したいと思います。
優良な中古車販売店の見分け方
より良い中古車選びを行うためには「優良な販売店選び」がとても重要です。
住宅の次に高額な買い物と言われていますので、まずは安心して購入できるお店を探す必要があります。
欲しい車が店頭に並んでいたとしても、整備がずさんであったり、不正車両を扱っている可能性がある店は絶対に避けるべきです。
ではどのような販売店であれば安心して中古車選びを任せることができるのか、ご紹介していきたいと思います。
国から認可を受けた「認証工場」「指定工場」であること
車を販売するすべての販売店が国から認可を受けた整備工場かというと、そうではありません。
分解整備(ブレーキパッド交換、エンジン載せ替え、ステアリング関連の交換など)を行うには、必要な工具や作業スペース、国家2級整備士が在籍しているなどの条件が必要になってきます。
厳しい基準の下、中古車販売を行っているため安心して愛車を預けることができます。
簡単に「認証工場」「指定工場」の違いを一覧にしましたのでご確認ください。
認証工場と指定工場の違い
認証工場 | 分解整備を行うことはできるが、車検の検査ラインを保有していないため、自社で車検を通すことができない。 |
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指定工場 | 車検の検査ラインを保有しているため自社で車検作業を行うことができる。民間車検場とも言われ、車両を陸運局に持ち込む必要がありません。 |
店内や工場内の清掃、工具の整理整頓が行き届いているか
国から認可を受けていることはもちろん、さらに踏み込んで優良店を判断する上で欠かせないのが、「3S」の徹底がなされているかです。
3Sとは「整理・整頓・清掃」の略称で、店内は元より、工場内や工具などが綺麗な状態で保たれているかがポイントとなってきます。
この部分は経営者の性格が非常によく反映されます。
事務所、トイレ、工場が綺麗であれば仕事も丁寧に行ってくれると判断しても良いと言えるでしょう。
続いては中古車販売店で働いているスタッフについてクローズアップしてみましょう。
優良なスタッフの見分け方
中古車販売店に限らず、良いスタッフの条件は「親切・丁寧であるか」が一番重要なポイントとなります。
取りそろえる中古車の質が良かったり、メカニックとしての技術は最高峰だとしても、上から目線であったり傲慢な態度であれば長い付き合いは難しいと言えます。
人間味のある優良スタッフに出会えれば購入後も素敵なカーライフを送ることができますので、是非とも見分け方を参考にしていただければと思います。
丁寧な接客態度
接客の基本中の基本ともいえる「接客態度」は初めて来店するときのファーストコンタクトですべてが決まると言っても過言ではありません。
購入意欲があるかないかで接客態度を変えるスタッフ、来店しても見て見ぬふりをするスタッフは論外です。
売ったら売りっぱなしでアフターフォローをしないスタッフは、今後付き合うべきではないと言えるでしょう。
「丁寧な対応」「物腰の柔らかい口調」そして最後に「笑顔」であることが見極めるポイントです。
客側のニーズを引き出すことができる
販売店も車を売る営業です。
欲しい車でもないのに「この車がおすすめです!」「その車はダメですよ!」と頭ごなしに押し売りしてくるスタッフはNGです。
「どんな使い方をするのか」「何人乗る予定か」「何年乗る予定か」など事細かにニーズを引き出せるスタッフは優秀だと言えます。
お客のことを第一に考えられるスタッフは、売ることが目的ということを感じさせない接客ができるので、いつの間にか「この人から買いたい!」と思えるものです。
身なり、事務所などに清潔感があること
スタッフの制服が汚かったり、だらしないと安心して中古車購入を任せることができません。
「身なりが汚いから車の管理もできないのでは・・・」というようなイメージを与えます。
事務所やトイレも重要なチェックポイントで、きちんと清掃が行き届いていれば車の管理、アフターフォローなどもきめ細やかに対応してくれると言えるでしょう。
まとめ
今回の記事を通して「中古車の良さ」や「気をつけたいポイント」をご理解いただけましたでしょうか。
一口に中古車といっても車種や車両の状態で考え方は様々です。
「走行距離数」「エンジン形式」「車両の状態」など抑えておくべき注意点が多く、一般の方には理解しきれない部分が山のようにあります。
中古車の過去の使用履歴や不正行為が行われている車両の見極めをすることは難しいので、信頼のできる中古車販売店を見つけ出すことが一番の近道となります。
最終的には「中古車を買う=信頼を買う」ということにつながりますので、妥協することなくご自身の納得のいくまで中古車選びを進めてもらえればと思います。
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