筆者は整備士時代に車の販売・買取りを行う店舗にも勤務していましたが、売却する時期によって多少金額が前後するのは事実です。
そもそも1つとしてまったく同じ状態の中古車がこの世に存在しないこと、査定する人が生身の人間である以上、査定額はその時々で変わってしまいます。
ですので何も考えずに中古車を売却してしまうと、数万~数十万円の損をしてしまう可能性もあるということです。
筆者の友人は相見積もりを行わないままディーラーに下取りに出してしまい、50万円もの大金を損してしまいました。
そこで今回の記事では、車を売却する際に知っておきたい知識やテクニックを車のプロの視点で解説していきたいと思います。
最後まで読み進めていただければ、お得に車の乗り換えができる方法を身に付けることができます。
Contents
高値で車売却するなら2月と8月の決算時期前がベストタイミング
ディーラーの決算期である3月と9月は新車や中古車の需要が高まる時期でもありますので、おのずと車の流通量が一番増える時期になります。
車業界全体が決算セールと銘打って一気に売り出すため、決算時期の前月となる2月・8月が車を高く売るベストタイミングと言えます。
- 新生活
- 転勤
- 就職・転職
など、ライフイベントの動きがある時期とも重なりますので、販売店は多少割高でも在庫の確保のために動き出すのです。
さらにボーナス時期とも重なりますので、消費者側としても3月と9月は車を買いやすいタイミングなのです。
ただし、売ろうと思ったタイミングが2月と8月以外だった場合はどうすれば良いのか?
次の項でご紹介したいと思います。
高く売却できる時期まで待つにはリスクが伴う
車を売却したいと思った月が必ずしも2月・8月に近いとは限りません。
結論から言うと、翌月売却予定であれば待つメリットは多少あります。
しかしそれ以外の場合は早期に売った方が高く売却できる可能性が高いです。
なぜなら
- 故障するリスク
- 走行距離が伸びるリスク
- 車検が切れるリスク
- 経年による査定価格下落のリスク
というリスクが伴うためです。
中古車の売却は走行距離が短ければ短いほど、状態が綺麗であればあるほど高値で買い取ってくれるということを覚えておきましょう。
車の買取価格が下がる要因は2つ
車の買取価格は査定時の状態が非常に大きく影響します。
実際のところ「売りたいな」と思ったときが売り時である理由にもつながりますので、買取価格が下がってしまう要因をよく理解しておきましょう。
筆者の友人は最初の査定から半年後に買取の見積もりを再度依頼したところ、10万円もの金額差が生まれていました。
この事例にように売り時を逃さないためにも、これからご紹介する買取価格が下がる要因2つをチェックしておきましょう。
要因1:フルモデルチェンジ直後
同一車種の場合でも、数年に一度のペースでマイナーチェンジとフルモデルチェンジを行います。
仮にフルモデルチェンジ後に新型車に人気が集中すると、一時的に旧モデルの価値が下がってしまうことがあります。
マイナーチェンジであればデザインや装備の一部分だけの変更となりますが、フルモデルチェンジの場合はデザインや性能を一新するため旧モデルの価値が左右されやすくなります。
一貫して車両コンセプトを貫いている一部の車を除き、新型車の売れ行きによっては旧モデルの価値が変わるということを覚えておきましょう。
要因2:年式と走行距離
車の買取価格を大きく左右するのが「年式」と「走行距離」です。
少しでも高く買い取ってもらうのであれば、より新車に近い状態で売却するのが好ましいと言えます。
性能的には同じような同一車種だとしても、
- 「5万キロよりも4.9万キロ」
- 「H29年式よりもH30年式」
というように走行距離は少ないほど価値が上がり、年式も新しいほど高値が付くような査定システムになっています。
冒頭で説明した「高く売れる時期」を目指して何ヵ月も待ってしまうと、走行距離が伸びてしまうことに加え、年をまたいでしまうと年式が古くなってしまいます。
また、一つの区切りとして「5万キロ」、「10万キロ」を超えてくると故障のリスクが出てくることと、距離数の見栄えの問題で一気に査定額が下がってしまいます。
これらを踏まえ、「車を売りたいな」と思ったらできるだけ早く売却してしまうのが得策と言えます。
ちなみに売却予定であれば査定価格が分からない方はまず把握することから始めましょう。
売却するかどうかは査定価格を知ってからで問題ありません。
ちなみに査定価格を知るためには車の一括査定サービスがおすすめです。
近所の買取業者に査定価格を提示してもらえます。
もちろん納得できなければ売る必要はありません。
とくに「かんたん車査定ガイド」であれば、登録直後に査定価格の相場をチェックできるためおすすめです。
高額で売却するコツは3つ
長年車業界に従事していた筆者からすると、少しでも高く車を売却するためのコツは全部で3つあります。
これを知らないまま車を売却してしまうと、「査定額が0円もしくは数万円程度」なんて事態にもなり兼ねません。
少しでも高値で売れるよう参考にしてみてください。
コツ1:大台になる前に売る!走行距離は短いほど高価買取
買取価格を下げてしまう要因でも触れましたが、一部のレア車を除き、車の走行距離は短ければ短いほど買取価格が高くなります。
さらに詳しく解説すると、3万キロ、5万キロ、10万キロと大台を突破するたびに買取価格はガクンと落ちてきます。
例えば9.9万kmと10万キロとでは0.1万kmしか変わりませんが、車の状態以上に走行距離の見栄えの問題で9.9万kmの方が高く買い取ってもらえます。
特に車の10万キロというのは車の寿命とも言われていますので、故障がしやすいことと買い手のつきづらさから買取価格を大幅に下げてしまう原因にもなります。
次に二つ目のコツをご紹介します。
コツ2:ディーラーの「下取り」ではなく買取業者の「買取」を選ぶ
車を少しでも高く売却したい場合、絶対にディーラーでの下取りはNGです。
ディーラーはあくまで新車を売る販売店ですので、売れ筋の新古車でもない限り車の下取り価格は頭金に補填する程度の価格を提示してきます。(仮に査定が高かったとしても新車の値引きが悪くなります。)
反面、中古車の買取専門業者であれば、中古車の買取が主務になるため下取り価格よりも高値が付くことがほとんどです。
- 「新車にすぐにでも乗り換えたい」
- 「買取業者に持っていくのが面倒」
- 「日を空けずに車を乗り変えたい」
という方以外は数万~数十万円高く売れる見込みのある買取業者に見積もりしてもらいましょう。
長年、車業界に従事していた筆者のワンポイントアドバイスとしては、ディーラーに下取りの見積もりを提案してもらってから買取業者に査定してもらうことです。
そうすると査定額の差を確認することができますので、車を手放す際の目安にもなります。
続けて3つ目のコツをご紹介します。
コツ3:車一括査定で高額見積りした買取業者に売る
査定を買取業者に依頼する際、さらに高く売る方法として車の一括査定という便利なサービスが存在します。
一括査定の入力フォームに車両データを入力すると、あなたの車が欲しいという業者から連絡がきます。
自分の足で1社1社買取業者を回る必要がなく、効率的に査定額を比較検討することができますので、仕事で忙しい方にはうってつけのサービスと言えます。
筆者は長年車業界で中古車の売買に携わってきましたが、車の買取業者一つで査定額が0円~数十万円もの違いがでてきます。
筆者の愛車も最終的には一括査定で売却しましたが、不人気車ということもあり買取業者の違いで査定額に数十万円もの開きがありました。
売り手が不利益にならないよう、一括査定サービスでは複数社から一挙に見積もりの連絡がきますので、相見積もりをして少しでも高く売れる買取業者に売却することができるのです。
そのため
- 「少しでも高値を提示してくれた業者に売りたい」
- 「不当な値段で買い叩かれたくない」
という方には大変おすすめなサービスとなります。
下記に買取業者のメリットを詳しく解説していますのでご覧ください。
メリット1:相見積もり
車一括査定のメリットは何と言っても、1度に複数の買取業者に見積もりを依頼できることです。
これによりどこが一番高く買い取ってくれるか比較検討することができます。
筆者が一括査定を利用したときは、あらかじめ見積もりをして欲しい業者を受付の段階で選別し、3社ほど自宅まで見積もりに来てもらいました。
それにより
- 「先ほどの業者は○○円でしたよ」
- 「この場で契約した場合はプラスαで上乗せしてもらえないか?」
といった価格交渉もしやすかったのを覚えています。
メリット2:手軽に一括査定
車の売却を検討する場合は、入力フォームに車両データを入れるだけで簡単に査定することができる、車の一括査定を活用しましょう。
わざわざ買取業者のお店に出向いて見積もりを何回もするのは非効率と言えます。
特に仕事や家事で忙しい方々にとっては査定をしてもらうだけでも一苦労です。
車の一括査定であれば、一回の入力作業で見積もり依頼を複数社に依頼することができるので大変便利なのです。
メリット3:その場で買い取り
買取業者に来店しなくても良いメリットは見積もりや一括査定だけではありません。
自宅の駐車場で査定が完了してしまうため、納得のいく金額であればその場で買い取ってもらうこともできます。
筆者の愛車は予想以上の査定額だったため、その場で即決して買い取ってもらいました。
わざわざ依頼主の元まで査定しに来るわけですから、その場で買い取ってもらうくらいの心の準備をしておきましょう。
続いては、筆者が一押しする中古車の一括査定サービスをご紹介します。
高額買取で人気の中古車一括査定サービス3つ
中古車の一括査定サービスが車を売却する最善の手段ということがご理解いただけたところで、
- 「愛車を少しでも高く売りたい」
- 「買取業者が多くてどれを利用すれば良いか分からない」
- 「信用できる買取業者に買い取ってもらいたい」
このようなご要望にお応えしていきたいと思います。
実際に利用してみて使いやすかった買取業者3社に絞ってご紹介しますので、是非とも参考にしてみてください。
まず一つ目は中古車検索サイトでお馴染みのカーセンサーです。
おすすめ1:カーセンサー
業界最大手の中古車検索サイトとして有名なカーセンサーも車の一括査定を行っています。
複数の買取業者を比較して買い取ってもらうことができますので、納得のいく査定額を提示してくれた業者に売却することができます。
中古車業界に精通したカーセンサーならではの買取情報満載なサービスになっていますので、初めての売却でも安心して利用することができます。
さらにカーセンサーに登録している加盟店は全国で600社以上にも及びますので、業界最大規模の車の買取に力を入れたサービスと言えます。
続いては、ECモールやクレジットカードでお馴染みの楽天から、楽天カーサービスをご紹介します。
おすすめ2:楽天カーサービス
楽天と言えば、楽天市場や楽天カードといったサービスを一番に思い浮かべるかと思いますが、実は中古車の一括査定サービスも行っています。
楽天カーサービスではどなたでも簡単に一括査定ができるよう、メーカー、車種、年式、走行距離といった基本情報を入力するだけの簡単操作で利用できます。
また、依頼情報に似たような車両状態の買取相場も同時に見ることができますので、概算の査定価格をその場で確認することができる嬉しいサービス付きです。
最大10社まで一度に見積もりの依頼をすることができるので、納得のいく買取業者を選んで売却しましょう。
最後に、初心者でも分かりやすく手軽に一括査定ができるかんたん車査定ガイドをご紹介します。
おすすめ3:かんたん車査定ガイド
かんたん車査定ガイドは、インターネットのモバイルコンテンツを運営する株式会社エイチームの車査定総合サイトになります。
「45秒の簡単査定依頼」と銘打っているように、スピーディーな買取査定が魅力的なサービスです。
他の買取業者が後日に買取査定の連絡がくるのに対し、かんたん車査定ガイドでは入力したその場で概算の買取価格が分かるのが良心的です。
加盟している買取業者もガリバーやビッグモーター、カーセブンなど中古車業界大手の査定会社が名を連ねています。
その他にも車種別の買取相場を閲覧することができるサービスや、車の開発秘話といった豆知識要素もふんだんに盛り込んだコンテンツとなっています。
まとめ
誰しも車を売却する際に「少しでも高く売りたい」と思うものです。
車に詳しくない方ですと、提示された査定額が適正なのか判断することができません。
- 「売却時期によって買取価格は変わるのかな?」
- 「どこに車を売れば高く買い取ってくれるのか?」
- 「足元をみられないか不安」
というような疑問や不安を抱えたまま車を売ってしまうと、買取業者によっては格安で買い叩かれてしまうリスクが発生します。
今回の記事では、そのような車を売却する際の疑問や不安を払拭するために、中古車の取り扱いに慣れている車のプロ目線で解説してきました。
是非ともご紹介してきたアドバイスを参考に、少しでも高く愛車を買い取ってもらい、次に乗り換える車の費用に回せるよう工夫してみてください。
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