車検の内訳を見ると必ずといっていいほど含まれる「法定費用」。金額も高いため少しでも車検費用を抑えたい方は気になるのではないでしょうか。またユーザー車検をする人は対象の車の法定費用がいくらか知りたいのではないでしょうか。
このページでは「法定費用ってなに?」「安くならないの?」「自分の車の法定費用はいくら?」など疑問に持たれている方に法定費用の紹介をしていきます。代表的な車の法定費用や法定費用を計算するツールもありますのでぜひ活用してください。
このページを読むことで法定費用への理解と具体的な費用が分かります。車検費用を理解するためにも外せれない法定費用がこのページで理解できますのでぜひご参考にしてください。
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車検にかかる法定費用とは?法定費用の内訳を徹底解説
車検費用の内訳を見ると「点検・整備費用」と「法定費用」が分かれて記載されているのではないでしょうか。 「点検・検査・整備の費用」は車検を実施するお店が受け取る金額ですが「法定費用」は国等に収める費用となります。
法定費用は車検時に国等に納める必要がありますので、車検依頼時にご用意下さい。
つまり車検を実施する店舗は「法定費用」はが受け取ったあとお客様の代わりに国等に支払いをしているだけとなります。 そのため法定費用をクレジットカード払いできない車検工場が多い状況となっています。
車検にかかる法定費用の内訳は3つ。内容と費用を解説
国等に支払う「法定費用」とは一体何でしょうか?具体的な内訳を紹介していきます。法定費用の内訳は次のようになります。
- 自動車重量税
- 自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)
- 検査にかかる手数料(登録印紙、自動車審査証紙)
参考:[国土交通省]自動車検査に伴う諸経費等 内訳それぞれの金額はいくらでしょうか。次ではそれぞの金額について紹介していきます。
自動車重量税の費用
自動車重量税はその名の通り車両の重量で決まる税金のことです。車の重さごとの費用は次の表のとおりです。
– | 軽自動車 | 車両重量 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
– | – | 0〜500kg | 500〜1,000kg | 1,000〜1,500kg | 1,500〜2,000kg | 2,000〜2,500kg | 2,500〜3,000kg |
エコカー | 5,000 | ¥5,000 | ¥10,000 | ¥15,000 | ¥20,000 | ¥25,000 | ¥30,000 |
通常 | 6,600 | ¥8,200 | ¥16,400 | ¥24,600 | ¥32,800 | ¥41,000 | ¥49,200 |
13年経過(2017/3/31まで) | 7,800 | ¥10,800 | ¥21,600 | ¥32,400 | ¥43,200 | ¥54,000 | ¥64,800 |
13年経過(2017/4/1から) | 8,200 | ¥11,400 | ¥22,800 | ¥34,200 | ¥45,600 | ¥57,000 | ¥68,400 |
18年経過 | 8,800 | ¥12,800 | ¥25,200 | ¥37,800 | ¥50,400 | ¥63,000 | ¥75,600 |
バイクやトラックなど自家用車でない自動車重量税は国土交通省の自動車重量税の資料に記載されていますのでご確認ください。
この表から分かる通り軽自動車と2,500kgの車を比較すると5倍近い金額を支払っていることが分かります。また13年以上乗ると1.5倍程度の金額となるため安く抑えるためには13年未満の軽い車に乗ることが鉄則となります。
家計の節約をしたい方は
- コンパクトな車に乗り換える
- 13年未満の車に乗り換える
などを検討してみましょう。
新車に乗り換えることで燃費が良くなりガソリン代の節約や車検の整備費用の抑制、不意な故障がなくなるなど様々な観点から節約につながるでしょう。
QA:自動車重量税は1年分の支払いにできませんか?
自動車重量税は車検の有効期間に応じて自動車重量税を支払うのがルールとなっています。 普通の自家用車は車検の有効期間は2年となりますので自動車重量税は2年分の支払いが必要となります。
自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)
すべての自動車に加入が義務づけられている保険です。自分自身が起こした事故で加害者になった時に被害者に支払う経済的な負担を補てんすることが目的となっています(運転者の治療費や物損は対象外です)。
参考:[国土交通省]自賠責保険(共済)とは
義務づけされているため加入しないと運転できません。国土交通省では街頭取締りや駅前駐輪場での監視などを実施しています。 未加入で運転した場合、
- 50万円以下の罰金または1年以下の懲役
- 免許停止
となるため必ず加入しましょう
参考:[国土交通省]もしも、自賠責保険(共済)に加入していないと
費用は次の表のとおりです。
24ヶ月 | 36ヶ月 | 48ヶ月 | 60ヶ月 | |
---|---|---|---|---|
自家用自動車 | ¥27,840 | ¥39,120 | – | – |
軽自動車 | ¥26,370 | ¥36,920 | – | – |
軽二輪(125ccを超え250cc以下) | ¥14,290 | ¥18,970 | ¥23,560 | ¥28,060 |
原動機付自転車(125cc以下) | ¥9,870 | ¥12,410 | ¥14,890 | ¥17,330 |
※平成25年4月1日以降始期の契約で、離島以外の地域(沖縄県を除く)に適用する保険料(共済掛金)
参考:[国土交通省]主な車種・期間の保険料(共済掛金)
自賠責保険料も決して安くありません。しかし義務づけされているため支払うしか方法はありません。 車を乗る方は2年に一度支払うものとして計画的に家計に組み込みましょう。
QA:自賠責保険は1年分の支払いにできませんか?
自動車重量税と同様に車検の有効期間と同じ期間加入しないと運輸支局の確認で落とされ、車検証が交付されません。 車検の有効期間と同じ期間つまり普通の自家用車の方は2年分支払いましょう。
検査にかかる手数料(登録印紙、自動車審査証紙)
検査登録の運営費として検査の手数料を支払う必要があります。支払い先は次の2ヶ所です。
- 自動車検査独立行政法人
- 国
手数料は次のようになります。
自動車検査独立行政法人 | 国 | 合計 | |
---|---|---|---|
普通車(3ナンバー) | ¥1,400 | ¥400 | ¥1,800 |
小型車(5ナンバー) | ¥1,300 | ¥400 | ¥1,700 |
軽自動車 | – | – | ¥1,400 |
※継続検査の費用です。
参考:[国土交通省]自動車の検査手数料
参考:[国土交通省]検査登録の運営経費
参考:[軽自動車検査協会]申請手数料
ここで小型車(5ナンバー)か普通車(3ナンバー)の違いは次のとおりです。
- 小型車(5ナンバー):車体サイズが全幅1,700mm以下、全高2,000mm以下、全長4,700mm以下かつ排気量が2,000㏄以下の車
- 普通車(3ナンバー):上記以外の車
法定費用の金額を種類別に紹介
ここではよく調べられる代表的な車種の法定費用を紹介します。 調べたい車の重さや小型車か否かの条件から上記の費用を足し合わせることで見積もれます。
車種 | 自動車重量税※1 | 自賠責保険 | 検査にかかる手数料 | 法定費用の合計 |
---|---|---|---|---|
軽自動車 | ¥6,600 | ¥26,370 | ¥1,400 | ¥34,370 |
ステップワゴン | ¥32,800 | ¥27,840 | ¥1,700 | ¥62,340 |
bB | ¥24,600 | ¥27,840 | ¥1,700 | ¥54,140 |
エスティマ | ¥41,000 | ¥27,840 | ¥1,800 | ¥70,640 |
フィット | ¥24,600 | ¥27,840 | ¥1,700 | ¥54,140 |
デミオ | ¥24,600 | ¥27,840 | ¥1,700 | ¥54,140 |
1500cc※2 | ¥24,600 | ¥27,840 | ¥1,700 | ¥54,140 |
※1:13年未満かつエコカーでないとして計算 ※2:車両の重量が1,000〜1,500kgで5ナンバーの場合 知りたい車種が上記にない場合は次の法定費用計算ツールをご利用ください。
法定費用計算ツールでシミュレーション
知りたい車種の重量や小型車か普通車かを知ることで法定費用がいくらかになるか計算できます。 ここでは選択するだけで法定費用を計算するツールを用意しましたのでぜひご利用ください。
質問 | 選択肢 |
---|---|
車両の重さ | |
新車登録からの経過年数 | |
自賠責保険 | |
検査にかかる手数料 | |
法定費用の合計: 自動車重量税:
自賠責保険: 検査にかかる手数料: |
まとめ
車検の法定費用とは
- 自動車重量税
- 自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)
- 検査にかかる手数料(登録印紙、自動車審査証紙)
で、税金、保険、手数料となっており必ず支払う必要があります。
支払わない場合は車検が受けられないばかりでなく罰金や免停となる可能性もあります。車を利用するための費用として計画的に積み立て支払うようにしましょう。
このページの法定費用計算ツールで法定費用のシミュレーションができます。車検を受ける前に事前に分りますのでぜひご利用ください。
また節約したい方は軽自動車を検討してみましょう。 重量税が劇的に安くなり、燃費の向上や故障の低減につながり節約につながるでしょう。
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