中古車を一刻も早く手に入れたい方や使いたい方は
「中古車の納車はどれくらいかかるの?」
「納車まで最短で何日?どうすれば良いの?」
「一般的な納車までどれくらいかかるの?」
と気になるのではないでしょうか?
筆者は整備士として中古車販売にも関わってきましたが、残念ながら手続きや点検・整備のために中古車を即日で納車することはできません。
ただ、車検付きの中古車を選べば納車までの時間を短くできるなど工夫はできます。
この記事では
- 納車までの手続き・工程とかかる日数
- 納車までの日数を短くするコツ
- 納車時の注意点
を紹介していきます。
納車日ばかり気にしていると中途半端な整備やアフターサービスに気が付かず、後悔する買い物になりかねません。
中古車を最短で安心して納車してほしい方は必ず一読してください。
Contents
中古車納車の一般的な期間は1~2週間!
ずばり、中古車の一般的な納車期間はトラブルなくスムーズにいった場合「1~2週間」となります。
納車期間が短くなる条件が揃えば最短で7日ということになります。
最短で納車できる条件は次の項で詳しく説明いたしますが、「車検切れ」「部品の納品待ち」などがある場合でも、どんなに遅くとも1ヵ月あれば納車することができます。
【納車日数表】
工程 | 所要日数 |
---|---|
車庫証明 | 約1週間 |
車両の点検・整備 | 1~7日(点検内容によって長引くことも) |
自動車保険 | 最短で当日 |
ローン審査 | 即日~1週間 |
「できるだけ早く納車して欲しい!」そんな方は下記の解説をご覧ください。
中古車納車の最短は7日!その条件は4個
条件さえそろえば3~4日での納車も不可能ではありませんが、最適な状態で納車してもらうことを考えると「最短7日」がベストと言えるでしょう。
中古車の納車期間を短くするポイントとしては、下記の4個が必要条件となりますので押さえておきましょう。
中古車を安心して乗るということを考えると、不必要に納車をせかすのは得策とは言えません。
納車を急がすことで
- 「点検整備が手抜きになる」
- 「アフターサービスが適当になる」
などのリスクを生み出す要因となりかねませんので、無理強いは禁物です。
- 条件1:車検なしは遅延につながる!車検付きを選ぼう
- 条件2:近場の中古車販売店で購入する
- 条件3:車庫証明を素早く取得する
- 条件4:繁忙期を避ける
条件1:車検なしは遅延につながる!車検付きを選ぼう
中古車の広告欄などに「車検の有無」が記載されておりますが、車検の「あり」「なし」で納車期間も大きく変化してきます。
初めから車検付きの中古車を選ぶことにより、納車期間を短縮することができるのです。
余談となりますが、「車検に要する時間」とはどのようなものがあるか?以下にご紹介します。
- 「車検(12ヵ月点検)による作業時間 ※56項目にも及ぶ点検項目がある」
- 「点検項目に問題のある個所が見つかった場合、修理(交換)する必要がある」
- 「交換部品によっては取り寄せに時間が掛かる場合がある」
このような理由から、すぐにでも車を使いたい方は「車検付き」の中古車を選ぶようにしましょう。
条件2:近場の中古車販売店で購入する
当然のことながら、中古車販売店が近ければ近いほど取引がスムーズにいきます。
購入した場所と納車場所が近いことにより書類のやり取りなどに時間を掛けなくて済みますので、必然的に納車までの期間が短くなるのです。
分からないことや、気になることがあればすぐに販売店へ相談しに行けるのは大きなメリットと言えるでしょう。
条件3:車庫証明を素早く取得する
車庫証明とは個人や法人に限らず、「どこに車を保管しているか」を証明する大事な書類となります。
管轄の警察署で速やかに車庫証明の手続きをすることで、納車の期間を短縮することができます。
反面、車庫証明の取得に時間を掛けてしまうとその分納車が遅れてしまうので、仕事が忙しい方、平日に休みが取れない方などは販売店に代行してもらいましょう。
条件4:繁忙期を避ける
3月や9月といった決算期に車の販売台数が増えますので、繁忙期を避けて購入することで納車遅延を防ぐことができます。
販売店が忙しい時期というのは納車待ちの台数も多く、納車に関わる点検整備や手続きが先延ばしにされてしまう可能性があるからです。
続いては「当日納車は可能か?」について触れていきたいと思います。
当日納車は絶対ムリ!中古車の納車までの「費用」「流れ」「日数」を理解しよう
家電や日々の買い物とは違い、契約当日に車を持ち帰ることはできません。
中古車を購入するには車庫証明の取得や名義変更など、公的機関での手続きが必要になってくるからです。
基本的には中古車販売店も在庫をどんどん売りたいという認識で営業していますので、「販売店が提示してきた納車日=最短納期」ということを心得ておきましょう。
簡単に中古車の契約から納車までの流れを以下にご紹介いたします。
【中古車納車までの流れ】
※赤枠の部分は同時進行で進みます。
【フロー解説】
作業項目 | 作業内容 | 所要日数 |
---|---|---|
ローン審査 | ローンで購入する場合、支払い能力があるかの審査が必要になってきます。過去にクレジット決算の滞納があったり、収入が低い場合は審査が通らないことがあります。 | 即日~1週間 |
書類準備 | 登録にあたり、印鑑証明書や車庫証明が必要になります。 | 3~5日 |
登録 | 中古車を購入した場合、名義変更と車庫証明の登録が必要になってきます。 | 1日 |
点検・整備 | 安心して乗り出せるよう、納車前に点検整備を行います。車検が切れている場合は車検を取得する必要があります。 | 1~7日(点検内容によって長引くことも) |
続いては、購入場所と納車場所が離れているケースの対応方法を解説していきます。
コラム:自力で引き取りに行くのは大変!販売店が県外など遠方なら陸送を活用しよう
インターネットで中古車探しをしていると、県外の販売店で欲しい車が見つかるケースが
多々あります。
購入場所と納車場所が遠ければ遠いほど納車に掛ける労力が多く発生しますので、費用は掛かってしまいますが陸送を活用して安全に納車してもらいましょう。
「旅行も兼ねて」「私用のついでに」という方は自走での納車も否定はできません。
しかし、今回の記事のメインテーマでもある「最短で納車する」という趣旨を考えた場合、できる限り近場の販売店で購入することと、手間を掛けないということが得策と言えるでしょう。
以下に納車時に別途発生する陸送費の例をご紹介いたします。
【陸送費 例】
経路 | 費用 |
---|---|
東京⇔横浜 | 約20,000円 |
東京⇔名古屋 | 約35,000円 |
東京⇔大阪 | 約40,000円 |
東京⇔福岡 | 約57,000円 |
参考:中古車の陸送費はいくら?相場や納車費用との違いを完全解説
次に納車時のトラブルについて事例形式でご紹介いたします。
納車のトラブルを防ぐために確認しておきたい注意点4つ
納車が早いに越したことはないのですが、納車時に起こりうるトラブルもご紹介しておきたいと思います。
知っておいて損はありませんので、是非とも事例集を参考にしていただければ幸いです。
注意点1:納車をキャンセルするには「契約前」まで!それ以降はキャンセル料が掛かる
中古車を購入する上での前提条件として「契約後のキャンセルは原則NG」ということを覚えておきましょう。
インターネットでの通販などでは「クーリングオフ」という仕組みがありますが、自ら探し出して購入を決意した中古車に関してはクーリングオフ対象外となっています。
販売店がメーターの改ざんなどの不正行為を行っていた場合は事情が変わってきますが、購入の決意が固まっていないまま契約を進めてしまうのは得策とは言えませんので注意しましょう。
もし、やむを得ない事情でキャンセルをする場合は、「車両本体価格の10%」程度がキャンセル料金の相場となりますので、販売店がどのようなルールで運用しているか事前に契約書に目を通しておきましょう。
※「車両本体価格の10%」に法的な根拠はなく、販売店に寄りけりな部分となります。
注意点2:納車されない・連絡がない!「いつでも大丈夫は危険」
特に繁忙期に中古車を購入した場合に起こりうるケースとなりますが、「急いでいないから」「納車はいつでも大丈夫」など曖昧な返事をしてしまった場合に納車を後回しにされてしまうことがあります。
大手中古車販売店では契約から納車までの流れが明確になっていますが、個人で営業している販売店では「さじ加減」な点が多くみられますので、
- 「納車はいつ頃になるか?」
- 「この日までに納車して欲しい」
- 「遅れる場合は連絡して欲しい」
など、担当者と入念な打ち合わせして納車日を明確にしておきましょう。
注意点3:納車前の点検整備はどの程度まで行うか確認しておこう
「とにかく納車を早めて欲しい」というニーズに応える形で納車前の点検整備など手を抜いてしまう販売店が存在します。
いわゆる「めくらチェック」というものですが、悪質な場合は点検を一切せずにそのまま納車してしまうケースもあります。
そのようなトラブルを回避する上でも、納車時期の確認と併せて納車前の点検事項も確認しておきましょう。
点検内容に関しては初心者の方には難しいかと思いますので、
- 「現状、車検に通る状態であるか」
- 「今後メンテナンスが必要になりそうな個所はあるか」
- 「納車後の保証期間はどのくらいあるか」
このような質問を投げかけて嫌な顔をするような販売店は避けるべきだと言えます。
※めくらチェック・・・しっかり点検しないでチェックを行うこと。
注意点4:車両の状態が契約時と同じ状態かチェック
契約したときと同じ状態であることを確認するために、写真を撮るなどして忘れずにチェックしておきましょう。
商談中にはなかったボディーのキズや、内装の汚れなどが整備中や納車時に発生する可能性が十分にあります。
正直に話してくれれば問題ないのですが、不備を隠したり、ごまかしたりする販売店はその後の信用度は下がってしまうと言わざるを得ません。
想定される具体例として、
- 「納車時・納車後にキズを発見してしまった」
- 「納車時にベルトの鳴きなどの異音が発生している」
- 「交換予定の部品が交換されていない」
このようなシチュエーションが考えられますが、決して感情的にならず毅然とした態度で指摘してあげましょう。
場合によっては納車が遅延してしまうかもしれませんが、その時の対応が今後の付き合い方にも影響してきますので必ず不備は遅滞なく報告しましょう。
まとめ
中古車を購入してから愛車が手に届くまでの期間は待ち遠しく、「早く納車しないかな!」と思う方が多いかと思います。
納車期間をできる限り短くすることで得られるメリットというのも大切ですが、「確実に」「安心して」納車されることも大切だということを今回の記事を通じてご理解いただけたらと思います。
どうしても早く納車して欲しいという状況もあるかと思いますので、納車に関わるトラブル事例なども併せて参考にしていただければ幸いです。
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