中古車のチェックポイント8個をわかりやすく解説!

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中古車の購入にあたりチェックポイントが分からず購入に踏み切れずにいる経験はありませんか?

実際、値段ばかりに気を取られていると下記のようなトラブルを招きかねません。

  • 「納車後すぐに故障してしまった」
  • 「キズやへこみがあることに気付かず契約してしまった」
  • 「アフターサービスが悪い販売店で買ってしまった」

筆者はこれまで数千台という車を点検・整備してきた整備士です。

その経験からお伝えすると購入時にチェックすべきポイントは実はそれほど多くありません。

この記事では中古車を購入する際に絶対にチェックしておきたいポイントを初心者の方でも分かりやすく、理解しやすいよう解説していきます。

安心して中古車を購入したい方はぜひご覧ください。

極上の中古車を見つける裏技

インターネットに掲載されている中古車はごくわずか。

中古車は毎日売り買いされ非公開な車両は膨大にあります。

特に極上車はインターネット掲載せずとも売れるため「非公開車両」が多く存在します。

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中古車を購入する前のチェックポイントは全部で8個

中古車を購入する際の判断基準について、筆者の整備士経験を元にご紹介していきます。

年間数百台、様々な車種の車検を担当してきた筆者の経験則から、「ここだけはチェックしておきたい項目」に沿ってお伝えしたいと思います。

専門知識がない方でも簡単にチェックできるよう配慮しておりますので、中古車探しをする際のマニュアルとしてお使いいただければと思います。

【購入前のチェックポイント一覧】

チェック項目 チェック方法 OKな状態 NGな状態
①外装 目視点検 艶があり、キズなどからサビが発生していないこと。ドア、トランクが正常に開閉できること。 艶がなく、水垢が付着している。キズが原因のサビが発生している。半ドアになったりドアの開閉が困難な状態。
②内装 目視・試乗点検 シート、パネル類に汚れやへたりがないこと。タバコや獣臭がないこと。 座る際にシートのへたりがある。ハンドル、シフトノブにべたつきがある。窓ガラスやパネル類にタバコなどのヤニが付着している。
③オーディオ・ナビゲーション 動作確認 タッチパネル、リモコンで正常に操作できること。スピーカーからのノイズがないこと。 操作不良、ナビゲーションが正常に作動しない。音割れやノイズが発生している。
④エアコン 動作確認 エアコン・暖房の切り替えが正常にできること。 冷風・温風が出ない。温度調整ができない。
⑤エンジンルーム 目視・試乗点検 異音や異臭がしないこと。オイル類、冷却水、バッテリーが定期的に交換されている状況。(点検シールなどでチェック) ベルトがスリップしてキュルキュル音がする。ゴムが焼けたような匂い、排気ガスの匂いがする。油脂類の交換時期のシールが古い。
⑥ブレーキ 試乗点検 ブレーキを踏む際にキーキーならないこと。緩やかな坂道でサイドブレーキを掛けてしっかりと車が止まること。 ブレーキを踏むたびキーキー音がなる。坂道でサイドブレーキを引いても車が動いてしまう。
⑦トランスミッション 試乗点検 停止状態から徐々に加速し、なめらかに変則していくことを確認。 変則する際に体感できるほどのシフトショックがある。
⑧タイヤ※1 目視点検 タイヤの溝が5分山(3.5~4mm)以上であること。亀裂などのひび割れがないこと。 タイヤの溝が5分山(3.5~4mm)以下、または亀裂やひび割れがある。

※1・・・新品は10分山(7.5~8mm)、1分山(1.6mm以下)だと車検に通りません。

車に詳しくない方が「これ大丈夫かな?」と疑問に思うことは、総じてリスクのある状態であることがほとんどです。

車の異変は五感を通じて感じることができますので、目視だけでなく実際にエンジンを掛けてみたり、試乗してみて状態を確認しましょう。

また、分からないことがあればすぐに担当スタッフに質問をするよう心がけてください。

ここまで説明したチェック項目は初心者の方でも簡単にできる内容となっていますが、さらに安心して購入するには信頼できる販売店を利用することが肝心です。

次の項では、中古車販売店の選び方をご紹介したいと思いますのでご覧ください。

極上の中古車を見つける裏技

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特に極上車はインターネット掲載せずとも売れるため「非公開車両」が多く存在します。

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一般人は中古車の品質チェックは無理!信頼できる中古車販売店での購入がベスト

中古車選びに慣れていない方は、車両の状態の良し悪しを判断するのは至難の業だと考えます。

ボディーを入念に磨きこまれた中古車は、一見新車と見間違えてしまうくらい綺麗な状態で販売されています。

ただし実際は

  • 「事故車で大掛かりな修理をしている」
  • 「エンジンの調子が悪い」
  • 「下廻りを中心にサビが多い」

など、外観だけで判断してしまうのはとてもリスクが大きく危険です。

筆者は整備士時代とアルバイト時代を含め、数千台規模の車を見てきましたが、ボディーは綺麗に手入れが行き届いていても、細かく点検してみるとメンテナンスが施されていないという車をたくさん見てきました。

実際に悪質な中古車販売店では、見た目だけを綺麗にして事故車などの訳あり中古車を販売している実態があります。

このような中古車を購入してしまうと、当然のことながら後々故障などのトラブルに悩まされます。

質の悪い中古車を購入しないためにも、中古車の目利きに優れた車のプロに任せてしまうことがベストだと言えますので、中古車探しを安心して任せることができる販売店選びというのが重要です。

では実際に、どのようにして優良な中古車販売店を選べば良いのか、次の項で詳しく解説していきたいと思います。

整備士がおすすめする中古車販売店の条件は3つ

中古車を購入する判断基準として大切なのが、「販売店選び」です。

どれだけ安心を得られるかが中古車選びの重要な要素となってきますので、間違った販売店選びをしてしまうとボタンの掛け違いのごとくリスクが発生していきます。

筆者も悪質な中古車販売店に足を運んだことがありますが、半ば強制的に買わせようという営業スタイルで気分を害したことがあります。

品質に絶対的な自信のある販売店は、良い部分だけでなく、デメリットの部分も包み隠さず説明してくれる余裕すら伺うことができます。

経験上、押し売りの強い販売店で良い経験がありませんので、これからご紹介する条件を参考に中古車選びを進めていきましょう。

おすすめ1:丁寧な対応力

中古車販売に限らず良いスタッフの条件として

  • 「親切」
  • 「丁寧」
  • 「笑顔」

であるかが重要なポイントになってきます。

分かりづらい質問を初心者でも丁寧に分かりやすく説明することができる技術と、

  • 「どんな使い方をするのか」
  • 「何人乗る予定か」
  • 「何年くらい所有する予定か」

など、事細かにユーザーのニーズを引き出せるスタッフは優秀だと言えます。

顧客のことを第一に考えられるスタッフは、「売ることが目的」ということを感じさせない接客ができますので、いつの間にか「この人から買いたい」と思えるものです。

どんなに良質な中古車を取り揃えていようが、凄腕のメカニックが在籍していようが、

  • 「売ってやってんだ」

という態度では、長い付き合いを続けるのは難しいと考えます。

売ったら売りっぱなしではなく、アフターフォローも手厚い優良スタッフに出会うことができれば、素敵なカーライフを送ることができるでしょう。

おすすめ2:明朗な価格設定

店頭に並んでいる中古車が相場と比較して高いのか、低いのかを概算で調べておきましょう。

今の世の中はスマホさえあれば中古車の相場感をすぐに調べることができます。

初心者の方でも簡単に調べることができますので、

  • 「車名」
  • 「年式」
  • 「走行距離」

の3つを基準に、さらに絞り込める方は

  • 「カラー」
  • 「グレード」

などの詳細を入力して店頭の中古車と比較してみましょう。

もし、相場と比較して大幅に高い場合や、安すぎる場合は販売店に質問してみましょう。

その際、「おすすめ1」で解説した丁寧に価格設定の説明をしてくれる場合は信頼できますが、言葉を濁したり、話をそらすような対応であれば注意が必要です。

おすすめ3:充実したアフターサービス

自社で扱う中古車に自信のある販売店は、総じてアフターフォローにも積極的に力を入れています。

販売する中古車が良質であれば、短期間で壊れない自信があるため保証期間も長くなります。

安心して購入することができる目安として、「6ヵ月以上・走行距離無制限」が理想的と言えますので、初心者の方は参考にしてみてください。

保証の種類は販売店独自に定めるものから、中古車検索サイト独自の保証制度など多岐に渡りますので、ご自身のニーズにあった保証内容を選択しましょう。

大きく分けると保証の種類は3パターンに分かれますので、下記の一覧表をご覧いただければと思います。

【保証の種類一覧】

保証の種類 内容
メーカーの保証継承 新古車など年式の新しい中古車の場合、メーカーの保証を継承(引継ぎ)することができます。メーカーに特化した手厚いサービスが魅力的です。
中古車販売店独自の保証 中古車最大手のガリバーや、個人で経営する中古車販売店も含めて販売店の数だけ保証内容が存在します。「6ヵ月以上・走行距離無制限」を基準に判断しましょう。
中古車検索サイトの保証 カーセンサーやグーネットなどに加盟している中古車販売店で保証を受けることが可能となります。24時間365日対応しているロードサービスや旅行先でも安心の宿泊費用の保証など充実した保証内容に定評があります。

筆者は過去の経験則として、「安物買いの銭失い」のパターンが多いため、中古車の販売価格以上に

  • 「保証内容」
  • 「スタッフの対応力」

に重点を置いて車探しをするよう心掛けています。

続いては、初心者の方が安心して中古車を購入するための方法をご紹介いたします。

安心して中古車を購入するなら中古車の提案サービスがおすすめ

  • 「何を基準に中古車選びをすればよいのか分からない」
  • 「チェック項目が専門的すぎて分かりづらい」
  • 「一緒に中古車探しをしてくれる心強いパートナーが欲しい」

など、中古車選びに自信のない方は断然中古車の提案サービスがおすすめです。

ご希望の予算だけでなく、自分のライフスタイルにぴったりな最適な1台を納得のいくまで探してくれます。

もし悪質な販売店で車探しを進めてしまった場合、保証すら付いていない粗悪な中古車を売りつけられてしまう可能性があります。

筆者も保証なしの中古車を購入し、度重なる故障に悩まされた経験がありますので、是非とも初心者の方は車探しのプロに頼んで安全・安心な中古車を購入しましょう。

今回は整備のプロが是非ともおすすめしたい、提案サービスを3つご紹介したいと思います。

おすすめ1:ガリバー

中古車業界で知らない人はいない、日本最大級の品揃えのガリバーであれば、欲しい中古車もすぐに見つかります。

年間の買取り台数は10万台にも及び、1日にすると500台のペースでガリバーに入庫していることになります。

充実したアフターサービスにも定評があり、契約後も安心の最長10年の保証サービス(有償)や、車の返品サービスも行っていますので、不測の事態にも万全の保証体制となっています。

この手厚い保証サービスは、圧倒的な入庫数があるからこそ実現する販売形態だと言えます。

>中古車のガリバーはこちら

おすすめ2:ズバット車販売

ズバット車販売は、毎日約500台入荷するという豊富な在庫数を誇る中古車お探しサービスとなります。

まだ欲しい車が決まっていない方でも、車探しのプロが手取り足取り非公開車両の中から厳選して選んでくれます。

もちろんサービスの登録は無料で、候補車両の中から比較・検討して納得のいくまで車探しをすることができます。

特に

  • 「仕事が忙しくて販売店を回れない方」
  • 「まとまった時間を作るのが難しい方」

こんな方々におすすめしたいサービスです。

>中古車お探しサービス(無料)【ズバット 車販売】はこちら

おすすめ3:myGulliver

myGulliverは、中古車大手のガリバーが独自に運営するチャットツールを使用した中古車購入のサービスとなります。

利用者は中古車選びのポイントから維持費のこと、ローンの相談まで車に関わるすべての相談をすることができます。

また、分からないことがあれば気軽に無料相談することもできますので、

  • 「何から始めてよいか分からない」

という方は是非とも活用してみてください。

>【myGulliver】ガリバーの中古車チャット相談サービスはこちら

ここからは、絶対に買ってはいけない中古車販売店の見つけ方をご紹介します。

粗悪な中古車を売りつけられないよう、注意深く品定めする必要がある部分です。

要注意!絶対に買ってはいけない中古車販売店の特徴は4つ

世の中にたくさんある中古車販売店の中には、残念ながら悪質な商売をしている店舗も存在します。

中古車の良し悪しを店頭に並んでいる状況で判断するのは、初心者の方にはハードルの高い選び方と言えますが、悪質な販売店の特徴さえ抑えておけば初心者の方でも対策をすることができます。

中古車とは言え、数十万~数百万円する高額な買い物です。

  • 「買ってからすぐに壊れた」
  • 「壊れても対応してくれない」
  • 「故障続きで修理費用が家計を圧迫する」

などなど、悪質な販売店で購入するメリットは一つもありません。

ここからは、筆者が車業界で働いていたときの経験などを参考に、悪質な中古車販売店の特徴を4つご紹介していきます。

悪質な販売店は車に詳しくない方でも分かりやすいシグナルを発していますので、是非とも参考にしてください。

注意点1:接客態度が悪い

基本中の基本とも言えますが、ファーストコンタクトで接客態度が悪い販売店は絶対にNGです。

商談中も顧客ファーストではなく、展示車両を押し売りしてきたり、希望する条件とは関係ない車を勧めてきたりと、自分本位の売り込み方をするスタッフは信用できません。

その他にも

  • 「質問の受け答えを面倒くさがる」
  • 「専門用語ばかり使用する」
  • 「上から目線」

などの対応が見られた場合は、購入を控えた方がベターと言えます。

  • 「接客態度の質=中古車およびアフターサービスの質」

と考えて中古車探しを進めていきましょう。

注意点2:中古車の質が悪い

車に詳しくない方から見ても

  • 「車が汚い」
  • 「傷やへこみだらけ」
  • 「室内が汚い・臭い」

このように誰が見ても手入れの行き届いていない中古車を扱っている販売店は信用できません。

必要最低限の企業努力すら疎かにしているということは、安心して購入することができないだけでなく、購入後のアフターサービスも期待できません。

最悪の場合、知らず知らずのうちに

  • 「修復歴の隠ぺい」
  • 「メーターの改ざん」

などの不正車両をつかまされてしまう可能性があります。

繰り返しになりますが、誰が見ても状態の悪い中古車を販売している店舗では買わないよう注意しましょう。

注意点3:保証期間がない

数千台にも及ぶ車を整備してきた筆者としては、中古車を購入する際は必ず保証付きの車両を選ぶべきだと考えます。

そもそも中古車というのは、

  • 「部品が消耗(劣化)している」
  • 「外装が綺麗でもエンジンなど見えない部分の状態が悪い場合がある」
  • 「前オーナーがどんな使い方をしていたか分からない」

といった状態が想定されるため、新車と比べると多かれ少なかれリスクは付きまとってきます。

保証がないということは、扱う中古車の品質に自信がなかったり、何かしらのリスクを背負っている可能性があります。

そのようなリスクがありながら、「保証なし」の中古車を購入してしまうのはあまりにも危険すぎますので、保証期間を設けていない販売店は避けるべきだと考えます。

初心者の方でも安心して乗り出せるよう、保証期間は「6ヵ月以上・走行距離無制限」を目安に中古車探しを進めてください。

注意点4:手数料が高い

納車費用や車庫証明の代行費用など、過剰に手数料を上乗せして請求するという悪質な手口が存在します。

車の登録について知識がない初心者の方からすると、ただでさえ分かりづらい見積書に費用を上乗せされても気づかないことがほとんどです。

  • 「手数料高くない?」

と疑問を感じれるよう、概算の世間相場を事前に知っておく必要があります。

また、少しでも分かりづらい手数料がありましたら、販売店に問い合わせることをおすすめします。

下記に主な手数料の世間相場を掲載いたしますので、見積書と比較してみていただければと思います。

【手数料相場】

名称 内容 相場
車庫証明代行費用 車庫証明書の申請を代行してもらうための費用。 1万~2万円
登録代行費用 車両の名義を登録するための代行費用。 1万~3万円
納車費用 購入者の自宅や会社へ納車するための費用。 3万~5万円
陸送費用 購入場所が遠方の場合や、車両を遠方から取り寄せる場合に掛かる費用。距離が遠ければ遠いほど金額が高くなります。 2万~10万円
希望ナンバー代行費用 希望するナンバーの変更費用になります。ナンバープレート代と、手続きを代行してもらうための費用が必要になります。 ナンバープレート代が4~7千円 代行手数料として1万円前後
洗車・クリーニング費用 納車前の洗車やクリーニングを行いための費用。どのくらい汚れているか、どのくらい綺麗にするかによって大きく金額が変動してきます。 0〜5万円

続いては、悪質な販売店で中古車を買ってしまった体験談をご紹介したいと思います。

【コラム】悪質な販売店で後悔!中古車の質と接客態度の質は比例する

【事例:トヨタ/セルシオ 1994年式 98,000km 90万円】

筆者の友人が地元にある高級セダン専門店で中古車を購入したお話となります。

店頭にはズラリとベンツを始め、BMWやトヨタのセルシオ、センチュリーなどが並んでいる「いかにも怪しい」雰囲気の販売店でした。

スタッフも見るからにこわもての面々で、若者相手と分かるや否や、上から目線の接客でこちらが委縮してしまうほどでした。

担当したスタッフは冗談で言ったつもりでしょうが、

  • 「買わないと帰れないよ?」

という高圧的な言葉がとても印象的でした。

特に友人はお目当ての車欲しさに気にしている様子はありませんでしたが、後々知り合いの中古車屋さんに聞いたところ、事故車や水没車を修理して販売する悪質な販売店ということが分かりました。

外観は綺麗に磨かれているため気づきませんが、友人の購入したセルシオはエンジンのチェックランプが常に点灯していたり、アイドリングが不安定な質の悪い車両でした。

詳しく調べることはできませんでしたが、車両の状態からするとメーターも改ざんしている恐れがある、訳アリ中古車のように感じました。

このように、中古車の質と接客態度の質は比例することが多いので、接客態度というのは見逃してはいけないポイントになってきます。

次に、納車の受け渡し時のチェックポイントを解説していきたいと思います。

【必須事項】納車時にチェックすべきポイントは3つ

スムーズに契約が進み、いざ納車というときも油断してはいけません。

すぐに乗って帰りたいという気持ちがあると思いますが、契約時に見た状態と同じであるか、隅々までチェックしておく必要があります。

納車前チェックを怠ってしまうと納車後に

  • 「分かりづらいところにキズが付いていた」
  • 「エンジンから異音がする」
  • 「エアコンが効かない」

などの初期トラブルを見逃してしまう可能性があります。

新車と違い、いつ・どのタイミングで故障が発生してしまうか分かりません。

契約時は正常に動作していた部品が納車直前に壊れてしまう可能性は0ではありません。

実際に筆者が整備士として車検を行っていたときも、見積もり時は正常に点灯していたナンバー灯が納車前に切れてしまうということもありました。

納車時に多いトラブル事例としては、車両の移動中や洗車中にキズをつけてしまうミスです。

正直に話してもらえればまだしも、「これくらいなら」と隠されてしまうケースも想定されますので、これからご紹介するチェックポイントをしっかりと抑えておきましょう。

チェック1:車の状態(キズ・へこみ)

外装・内装ともに、目視で確認できる部分は車を一周して確認しておきましょう。

優良店であれば、納車前点検としてスタッフ立ち合いの元、キズやへこみの有無を確認してくれます。

また、実際に運転席に乗り込み、ステアリング周辺やダッシュボード、シートの汚れなども忘れずにチェックしておきましょう。

この車両チェックを怠ってしまうと、

  • 「初めからあったキズだ」
  • 「契約前に言って欲しい」

など、トラブルの元になりますので、契約時に気になるキズや汚れがあった場合は担当者に立ち会ってもらい、事前に写真などを撮影しておくと客観的な証拠になるので安心です。

実際に筆者の知人も、契約時にはなかったキズがバンパーについていましたが、証拠がないため泣き寝入りしてしまいました。

チェック2:各部の動作確認

納車前の立ち合い点検のタイミングで、エンジンルームや各部の動作確認を行ってくれる販売店もあります。

その際、エンジンを始動して動かせる部品はすべて操作して確認しておきましょう。

初心者の方でも分かりやすいよう、チェックしておきたいポイントを以下にご紹介いたします。

【動作確認一覧表】

部品名 判断基準
エンジンルーム ファンベルトがスリップする際に鳴る、キュルキュル音(異音)などがないこと。
カーナビ、オーディオ 音楽やナビが正常に使えること。
エアコン 冷房と暖房が使えること。
窓、ドアミラー ガラス、ドアミラーの開閉がスムーズに行えること。
ドア 閉める際に引っ掛かりがないこと。半ドアにならないこと。
ヘッドライト・テールランプ レンズの割れ、球切れがないこと。
スピードメーター チェックランプが点灯・点滅していないこと。

新しく購入する車は知らない機能がたくさん付いていることがありますので、使い方が分からない等あればその場で確認しておきましょう。

チェック3:書類関係

意外と見落としてしまいがちな書類関係ですが、車検や車を売却する際に必ず必要になってきますので、納車と同時に忘れずにチェックしておきましょう。

こちらも分かりやすいよう、一覧表として掲載しておきますのでご確認ください。

【必要書類一覧表】

書類名 内容
車検証 自動車の所有者や使用者を始め、1台1台異なる車台番号など様々な車両情報が記載されている書類のこと。
自賠責保険証明書 車を所有する上で必ず加入しなければいけない強制保険。
リサイクル券 車を所有している者が廃車にする際支払うことになっていますので、中古車を購入するときもリサイクル券が必要になってきます。
定期点検整備記録簿 車検(24ヵ月点検)や12ヵ月点検といった法定点検の行った整備内容を細かく記載している書類のこと。
保証書 納車後、定められた期間・内容の保証を約束する証明書。
各種取扱説明書 車、オーディオ、ETCなどの取扱説明書。

続いては、整備士の経験を元に車種ごとのチェックポイントをアドバイスしたいと思います。

【整備士がアドバイス】車種ごとのチェックポイントをご紹介!

整備士として数千台にも及ぶ車を点検してきましたが、メーカーや車種によって点検の重点を置くポイントが変わってきます。

車種によっては

  • 「電装系が弱い」
  • 「トランスミッションが壊れやすい」
  • 「窓が落ちやすい」

といったような弱点が実はあるのです。

筆者の周りではフォルクスワーゲンの車が流行っていたのですが、特定の年式のラインナップは窓が落ちやすかったり、ウォーターポンプ(冷却水を循環させる装置)が壊れやすいためよく交換したものです。

これからご紹介するチェックポイントさえ抑えておけば、購入後のトラブルを未然に防ぐことができるだけでなく、予期せぬ出費にも対応することが可能になります。

今回はこれまでの経験談から、必ず抑えておきたい車種ごとのチェック項目をご紹介していきたいと思います。

ハイブリッドカーのチェックポイントは2つ

中古車市場でも大変人気のあるハイブリッドカーですが、多走行車や年式の古いモデルを購入してしまうとメンテナンス費用で高くついてしまうという落とし穴があります。

特にハイブリッドカーの心臓部とも言える

  • 「ハイブリッドシステム」
  • 「駆動用バッテリー」

の2つは高額な部品代と工賃が発生するため、交換の有無を確認しておく必要があります。

では実際にどのタイミングで交換するのか、費用を併せてご覧ください。

チェック1:ハイブリッドシステム

プリウスを代表とするハイブリッドカーにとって最も重要な部品ともいえるハイブリッドシステムは、故障した場合の修理費は20~30万円と高額になってきます。

交換時期(目安)としては15万~20万キロ、もしくは15~20年と長寿命ではありますが、走行距離の多い中古車を購入する際は交換の有無やタイミングを確認しておく必要があります。

チェック2:駆動用バッテリー

一般的な始動用のバッテリーと違い、ハイブリッドカーの駆動用バッテリーは車を走らせることが主であるため、「高電圧」「大容量」で寿命も15万~20万キロ、もしくは15~20年とロングライフになっています。

ただし、ハイブリッドシステムと同様に走行距離の多い中古車を購入する際は、交換の有無やタイミングを確認しておきましょう。

交換費用は工賃と合わせて20万円ほど掛かってきますので要注意です。

続いては、軽自動車のチェックポイントについて解説します。

軽自動車のチェックポイントは2つ

比較的安価な部品で構成されている軽自動車ですが、各部品の強度は普通車と比較して劣るため、エンジンや足廻りといった消耗が激しい箇所は要注意です。

エンジンが660ccと小さいこと、車重もコンパクトで軽いことから、故障の影響を走行中に大きく受けます。

軽自動車を検討する際は、特に以下の2点に注意して購入しましょう。

チェック1:異音がないか確認

初心者の方でも簡単に確認できますので、エンジンを始動してみて違和感がないかチェックしておきましょう。

その際オーディオやラジオを消し、

  • 「キュルキュルとベルトがスリップする音」
  • 「エンジンが止まりそうな不安定なアイドリング」

などの症状が出ていないかがチェックしておきたいポイントです。

正常な車を運転したことがあるかたであれば、すぐに違和感を感じることができますので、少しでも気になることがあれば担当するスタッフに確認してみましょう。

チェック2:走行性能に違和感がないか確認

試乗ができる場合は是非とも自分の手で運転をしてみてください。

  • 「停止の状態からスムーズに加速ができるか」
  • 「ブレーキを踏んだときにキーキー音がしないか」
  • 「ミッションの変速時にショックがないか」

などが走行中に感じることができる違和感です。

先ほどの異音も走行中にチェックできますので、アクセルを踏み込んだときや、コーナリング時に異音がしないか確認しておきましょう。

続いては、当たり外れの大きい外車のチェックポイントをご紹介します。

外車のチェックポイントは3つ

中古車市場では、新車で買えないような外車が手頃な値段で販売されているのをよく目にします。

しかし、筆者の整備士経験上、国産車と比較して外車の故障率というのは高く、国産車しか乗ったことがない方には理解しがたいような故障も発生します。

これは海外メーカーの車作りの考え方や、気候風土が大きく影響することが挙げられます。

外車は買い方のコツさえ抑えておけば、リーズナブルに高品質中古車を購入することができますので、以下の3点を特に注意して検討しましょう。

チェック1:正規輸入であること

外車には「正規輸入」と「並行輸入」の2つのパターンで海外から輸入されます。

中古の外車を購入する場合は、必ずヤナセなどに代表される正規ディーラーで販売していた正規輸入車を購入しましょう。

正規輸入車であれば、日本市場向けに生産された車を輸入することになりますので、日本の気候風土などに合わせた仕様となっています。

反対に並行輸入車は現地の仕様や気候風土に合わせて設計されていますので、日本独特の四季に合わず、樹脂類やゴム関連の劣化がしやすくなります。

また、正規ディーラーが扱っている認定中古車を購入することで、さらに安心して高品質で手厚いアフターサービスを受けることができます。

外車の場合は安くてリスクの高い中古車を買うより、割高でもリスクの少ない中古車を選ぶことが重要なポイントになります。

チェック2:オイル・冷却水の漏れがないこと

日本特有の四季や、北は亜寒帯地域、南は亜熱帯地域など、寒暖の起伏が激しい日本の気候は輸入車にとっては部品の寿命を短くする原因となります。

特に夏場の高温多湿な気候は、ヨーロッパ車を中心にオイル漏れ、冷却水漏れの原因となるパッキンやガスケットの劣化を早めます。

オイル漏れ、冷却水漏れは初心者の方でも目視で確認することができますので、エンジンルームと下廻りをのぞき込んで漏れていないか確認しておきましょう。

エンジンが冷めた状態では綺麗に拭き取られている可能性がありますので、漏れやにじみが確認しやすい試乗後に確認することをおすすめします。

※パッキン・・・回転部や往復運動する部品に使用するシール材。液体や気体を外部に漏らさないこと、ゴミなどの異物の侵入なども防ぐ役目を果たす。
※ガスケット・・・静止部品に使用する気密性、液密性を持たせたシール材のこと。

チェック3:電装系

寒冷地の使用を想定したヨーロッパ車を中心に、エンジンルームなど高温にさらされやすい部品の劣化が早い傾向にあります。

国産車は高温多湿の過酷な条件での使用でも耐えうる設計になっていますが、ドイツを中心とした乾燥した地域で製造された輸入車は、日本の気候変動に耐えられず、センサー類などの電装系の消耗が早くなります。

特に輸入車は樹脂パーツを多く使用しているため、劣化が起因となる故障の原因にもつながります。

まとめ

中古車購入の決め手となる大部分は、「販売店」と「中古車の品質」が重要な要素になってきます。

新車の場合はディーラーで契約し、車両も書類関係もすべて完璧な状況で納車されることが前提になりますが、中古車は購入方法が多岐に渡るため、ユーザーにジャッジをゆだねる部分が多くなります。

今回の記事では、そんな初心者の方には分かりづらい、中古車選びから納車までに確認しておきたいチェックポイントを中心に解説してきました。

どれか一つでも怠ってしまうと、後々トラブルに発展してしまう可能性があります。

  • 「中古車選びに失敗した」
  • 「販売店選びに失敗した」

このような結果にならないよう、筆者が解説してきたチェックポイントを是非とも抑えていただきたいと思います。

ポイントを一つ一つ抑えておけば、車の知識がない方でも必ずや素敵なカーライフを送ることができますので参考にしてみてください。

また、もし車を売却する方はナビクルといった一括査定サービスを使うことでより高く売ることができるケースもあります。合わせて確認してみましょう。

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